特定非営利活動法人 ニューマン理論研究・実践・研究会

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対話集会

活動報告

Activity Report

2018年度 第3回 プラクシス学習会を開催いたしました。

 2018年度の最後の学習会は、2月としてはやや暖かな17日(日)に、神奈川県立がんセンターで開催されました。参加者は41名で関東地方周辺を中心に、さらに、山口、広島、鹿児島、鳥取、石川などの各県から参加してくださいました。

 本年度の学習会でめざしたことは、Newman理論を踏まえて、「自己の看護実践に変革をもたらすチャレンジを試みよう」ということでした。3回の連続で、第1回はこのチャレンジのための計画の立案、第2回は自己の看護実践の記述の分析、それに基づく自己のケアパターンの認識ということでした。そして今回は、その認識に基づき3か月間を意図的に自己の看護実践を変革させようとチャレンジを試みた後、その実践の記述を持ち寄って分析し、自分のケアパターンに変化がみられたかどうかを、ブループ内で対話し合うことでした。

まず、鳥取から参加している池田牧さんが、1,2回目に続いて、自己のケアパターンの変化を発表してくださいました。その内容は、池田さん自身は良いケアをしたと思っていました。しかし、クループ内対話の中で、患者さんを助けたいという気持ちで一所懸命にケアしていたことは理解できるが、ただぐるぐると同じ状況を繰り返しているだけだという指摘を受け、ショックだったという話から始まりました。一時は落ち込みましたが、Newman理論に戻り、患者は自己の内部に一歩を踏み出す力があることを信じ、患者の本当のニードは何かを考え、勇気をもって新しいケアとしての一歩を踏み出したという報告でした。池田さんのこの報告を聴いた参加者は、その勇気に感動すると同時に、看護師はしっかりとNewman理論を自分の看護観として落とし込んでいるかどうかがケアに大きな違いを生み出すことを理解したのでした。

学習会3回を通して報告した池田牧さん、最後に一気に緩んだ喜びのお顔です

図2

続いて、恒例のグループ内対話に移りました。主催者は、自己のケアの記述を参加者がそれぞれに持ってくるということは困難であるかもしれないと危惧していたのですが、何と!!!ほとんどの方がそれを持って集まってくださいました。そして、約2時間、グループ内対話と、それに続く「今日の学びや気づきの共有」を目的とした全体対話に移りました。真剣に考え、新たな気づきを得て、紅潮したお顔の参加者の写真をご覧ください。

大いに参画された一般会員の方々です

図3 図7 図6 図8 図5 図4

次は、いつものようにジャーナル記載の時間になりました。何と、13名の方が3回連続の参加者でした。主催者としてはうれしい悲鳴です。2-3名の方の3回目ジャーナルの概要を紹介します。

 

・対話が大切であり、そのためにはNewman理論を理解している仲間の存在が絶対に必要であることがわかった。しかしそういう仲間がなかなかいない。だから、日々の実践に行き詰まり、苦しそうにしている看護師の姿が浮かび上がった。理論を理解している仲間を増やしていきたい。

・患者の部分にしか注目せず、看護をしていた自分のケアパターンを認識した後、患者の全体に関心を向け、持てる力に向けた看護ができるように少しなってきた。しかし、まだ一歩を踏み出したばかりだ。患者を傷つけるかもしれないとブレーキをかけているように思う。患者も保守的になりがちだ。池田さんのように、患者の真のニードに迫るようなケアをしていきたい。

・私は自分がしたケアを周囲に伝えることもなく、意見をもらおうともしないワンマンなケアパターンがある。それは、否定されることを恐れ、また周囲を信用していないからであることも分かった。自分を開示して得られたことは否定されたことではなく、周囲も同じように困っていることかもしれない。共に考えるならば、ケアが広がるのではないかというコメントをもらった。

 

新年度の3回の学習会は、再びNewman理論の理解をめざします。これから学ぼうと

 考えている方は、ぜひご参加ください。さらに、8月24日には、奈良において対話集会が予定されています。関西周辺の方のご参加をお待ちします。詳しくはHPで。

                          (文責:遠藤)

 

  • 今回の学習会リーダー諸田直実さん。全体の対話を盛り上げています
  • 図1

 

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